ECD/FUN CLUB

「翼を下さい」の12分に渡るどろどろに歪みきったカヴァーから幕を開け、「時間がいくらあっても預金がいくらあってもこれがなくっちゃダメさこれがなくっちゃダメさその鍵はきっとあなたが欲しい答えなら言わない(中略)近所でまたパーティー帰っても寝るだけの部屋屋根があるだけで御殿電気がつくだけで御殿」と呟かれるＭ４、緑魔子「やさしいにっぽん人」からのサンプリング「あなたがうたとおもっているものは　やっぱりうたなのかもしれない」が印象的なＭ６、「神様はいらない会えない」という絶叫が不気味に響くＭ１０・・アッパー過ぎずダウナー過ぎず。リアルな平熱感と言うか。ヒップホップについては素人に等しいうえにＥＣＤも実はまだ2枚程度しか聞いていないのだけれどこの人のラップにはどこか軋みが感じられてそれがラフな感じのバックトラックと合わさって何と言うか、とても胸に響く瞬間が在る。表現行為と生活、己の生き方を宣言しているＭ４などは少しだけ背中を押してくれるような気分になる。つづけていくということ、いきていくということ。でもさすがに自分のMy Spaceに今日の残高を載せ続けるのは見ていてせつない。

FUN CLUB【FJCD003】